「あなたは、神が描いた“永遠の王国”の姿を想像できますか?」
揺らぐことのない王国、その中心に座す栄光の方。
この揺るぎない秩序の中で、あなたはどこに立っているでしょうか?
Vision I:神が玉座に座し、ヒルデガルトに御姿を現す
本文
私は、鉄のような色をした巨大な山を見ました。
その山の上には、あまりにも壮大な栄光を帯びた御方が玉座に座しておられ、その輝きは私の視界を眩ませました。
その御方の両側には、柔らかい影が広がっており、それはまるで驚くほどの幅と長さを持つ翼のようでありました。
その御方の御前、山のふもとには、全身に無数の目を持つ像が立っていました。
その数多の目のために、その像には人間の形を見分けることができませんでした。
さらに、その像の前にはもう一つの像がありました。
それは地味な色のチュニックをまとい、白い靴を履いた子どもでありました。
その頭上には、山の上の御方から栄光が降り注ぎ、私はその顔を直視することができませんでした。
しかし、玉座に座する御方からは、多くの生きた火花が飛び出し、像たちの周りを優雅に舞っていました。
また、この山の中には多くの小さな窓があり、その中には人間の頭が見えていました。
それらの頭の一部はくすんだ色をしており、また一部は白く輝いていました。
そして、その山の上に玉座を構える御方は、力強く大きな声で叫ばれました。
「おお、人間よ、おまえは地の塵より生まれ、灰の灰となる存在よ!
叫び、語れ! 純粋なる救済の起源について説き示せ!
聖書の奥義を目にしながらも、それを語ろうとせず、説こうともしない者たちへ、それを伝えるのだ。
彼らは、神の正義に仕えることにおいて、生ぬるく怠惰である。
彼らが恐れ、隠れたまま実を結ばない荒れ果てた地に封じ込めた神秘の扉を解き放つのだ。
豊かさの泉となり、神秘の知識で溢れよ!
そうすれば、イヴの過ちのゆえにおまえを取るに足らぬ者と見なしている者たちも、おまえの導く水の流れによって目覚めるであろう。
なぜなら、おまえが授かった深き洞察は、人間からではなく、至高なる偉大な裁き主からのものだからだ。
そこでは、穏やかな光が栄光に満ちた輝きを放ち、光輝く者たちの中で強く輝くのだ。」
「ゆえに立ち上がれ、叫び、語れ!
神の強き力によって示されたものを伝えよ!
なぜなら、すべての被造物を力と慈愛によって支配される御方は、彼を畏れ、愛と謙遜のうちに仕える者たちに、天の啓示の栄光を溢れさせ、正義の道を歩み続ける者たちを、永遠のビジョンの喜びへと導かれるのだから。」
キーワード解説
🔹 1. 「鉄の色をした巨大な山」
- 鉄のような色をした山は、神の堅固な権威と絶対的な存在を表しています。鉄は強さと不変性を象徴し、この山が神の御座の基盤であることを意味します。
- 山そのものが霊的な象徴でもあり、神に近づくための試練や啓示の場を示しています。
- モーセがシナイ山で神から十戒を授かったように、神は山を媒介として人間に啓示を与えることが多く、ここでも同じような構造が見られます。
🔹 2. 「栄光に満ちた玉座の御方」
- 神が玉座に座している姿は、全能者としての統治を象徴します。
- その輝きがヒルデガルトの視界を眩ませるほどであることは、神の栄光があまりにも壮大であり、人間の理解を超えていることを示しています。
- これは神の不可視性と、神を直接見ることの困難さを表しており、聖書の中で神の顔を直接見た者は生きられないとされている(出エジプト記33:20)のと同じ概念です。
🔹 3. 「翼のように広がる影」
- 神の両側に広がる影は、巨大な翼のようなものとして描かれています。
- これは天使の存在を暗示しているとも考えられます。聖書には熾天使(セラフィム)や智天使(ケルビム)が神の周囲を囲む描写があり、ここでも同様の構造が見られます。
- また、影は「神の保護」を象徴することがあり、信仰を持つ者を包み込む慈愛の象徴とも解釈できます。
🔹 4. 「目に覆われた像」
- この像は、すべての方向を見渡す無数の目で覆われており、人間の形をしていません。
- これは、神がすべてを見通す全知の存在であることを示しています。また、エゼキエル書(1:18)やヨハネの黙示録(4:6-8)にも、目で覆われた霊的な存在が登場しており、それと関連していると考えられます。
- 目が多いことは「知識」「洞察」「預言の力」の象徴であり、ヒルデガルトが神の啓示を受けることの意味を強調しています。
🔹 5. 「白い靴を履いた子ども」
- 子どもは、素朴で純粋な存在であり、神の国に入るためには子どものようにならなければならない(マタイ18:3)という聖書の教えに関連します。
- 白い靴は「清らかさ」や「聖なる道を歩むこと」を示唆しています。
- 頭上に神の栄光を受ける様子は、神から直接祝福を受けていることを示し、これはキリストの象徴とも解釈できます。
🔹 6. 「火花のような光が飛び交う」
- 神の玉座から発せられる火花は、「神の聖霊」や「神の言葉の力」を示しています。
- これらの火花が像の周囲を優雅に舞う様子は、聖霊が信仰者の上に降り、彼らを導くことを表現していると考えられます。
🔹 7. 「山の窓に見える人間の頭」
- 窓の中に人々の頭が見えることは、神のもとにある多様な魂を示していると考えられます。
- くすんだ色と白い色の頭があることから、霊的に未熟な者と清められた者の対比を表している可能性があります。
🔹 8. 「神の声のメッセージ」
- 人間の儚さの自覚
- 「おまえは地の塵より生まれ、灰の灰となる存在よ!」
- これは、人間の本質的な脆弱さと、神の前での無力さを示す言葉です。
- 「おまえは地の塵より生まれ、灰の灰となる存在よ!」
- 霊的な無気力を打破せよ
- 「聖書の奥義を目にしながらも、それを語ろうとせず、説こうともしない者たちへ、それを伝えるのだ。」
- 霊的な真実を知りながらも、伝えない者たちへの警告。これは、信仰のぬるさや怠慢を戒めています。
- 「聖書の奥義を目にしながらも、それを語ろうとせず、説こうともしない者たちへ、それを伝えるのだ。」
- 神秘の知識を広めよ
- 「豊かさの泉となり、神秘の知識で溢れよ!」
- ヒルデガルトの役割は、神の知識を豊かに広め、人々に霊的な気づきを与えることです。
- 「豊かさの泉となり、神秘の知識で溢れよ!」
- 神の力によって語れ
- 「ゆえに立ち上がれ、叫び、語れ!」
- ヒルデガルトの預言者としての使命がここで明確に示されています。
- 「ゆえに立ち上がれ、叫び、語れ!」
🌿 まとめ|揺らぐことのない神の王国とその守り
Vision I では、ヒルデガルトを通して「神の永遠の王国」の姿が描かれます。
それは変わることのない安定と、全世界を包み込む栄光の光をもった秩序の世界です。
その中心には、甘やかさず、しかし優しく守る正義の翼が広がり、
人間の知恵では測りきれない静かな安らぎが存在しています。
このビジョンは、変わりゆく現実の中で、私たちがどこに立ち、何を拠り所とするべきかを静かに問いかけています。
✨ 浮かび上がるテーマたち
- 🔹 永遠の秩序は、人の心に安らぎをもたらす
- → 移り変わる世の中にあっても、神の秩序は揺るぐことがありません。その不変の存在を見つめるとき、私たちは恐れや迷いから解放され、内側に深い平安を得ることができます。
- 🔹 正義は甘やかしではなく、優しくも厳しい守りの中にある
- → 神の正義は、ただ慰めるだけではなく、誤りを正し、真理へと導くための厳しさを伴います。その厳しさは罰ではなく、愛に根ざした守りの形なのです。
- 🔹 揺るぎない土台を持つことが、混乱の世にあっても心を強くする
- → 日々の価値観や情報が激しく変わる現代においても、確かな信仰や理念という土台を持つことで、外側の嵐に翻弄されずに自分らしく立ち続けることができます。
✨Vision I:「神が玉座に座し、ヒルデガルトに御姿を現す」に添えられた6のメッセージ
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※Scivias、またはヒルデガルドについては、こちらをご覧ください。
Scivias ― ヒルデガルトの神秘ヴィジョン集
※Scivias (英語版)原文:コロンビア大学https://www.columbia.edu/itc/english/f2003/client_edit/documents/scivias.html
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