皆さんが紅茶を選ぶ際に目にする時に「オレンジペコー」や「ペコー」という言葉や「OP」「FOP」などの記号について、考えたことがありますか?
オレンジって書いているから「オレンジの香りのお茶なのかな?」だったり、「可愛らしい感じのお茶なのかな?」って考える方もいるかと思いますが、実は、この名称や記号は、紅茶の等級を表しています!
「紅茶で使われる茶葉の等級(グレード)について解説」シリーズ、第2回目。
今回は、紅茶の茶葉として加工された際につけられる等級の名前や特徴について解説をしていきます。
まずは紅茶の茶葉が出来るまで
前回紹介した生の茶葉の状態から、どのような工程をへて紅茶になるのでしょうか。
今回は簡単に、この工程について紹介します。
紅茶の茶葉が出来るまでの工程
- 収穫: 新鮮な茶葉を摘む。
- 萎凋: 茶葉を柔らかくするために天日で置く。
- 揉捻: 茶葉の形状と香りを形成する。
- 酸化発酵: 色と風味が形成される。
- 焙炒: 茶葉を乾燥させて保存可能な状態にする。
- 分別・梱包: 品質に応じて分類し、梱包して出荷準備をする。
この6番目の「分別」の工程で、更に等級ごとに振り分けされます。
ではさっそく、どのような等級に振り分けられるか、紹介していきます!
1.茶葉そのままの形に付与される等級
フルリーフ
[ Full leaf ]

加工した茶葉をそのまま製品にした場合に、この「フルリーフ」という等級になります。
その名の通り、完全の茶葉の状態のため、お湯を注いだ時には茶葉が広がりやすく、香りがそのまま抽出されるためにとても豊かという特徴があります。
そしてフルリーフは、複数の葉が重なっている場合もあり、そのために更に香りや風味に豊かさが生まれます。
2.茶葉をカット、フィルターを通して等級に分ける
ブロークン
[ Broken ]
加工した茶葉を機械で細かくカットした場合に、この「ブロークン」という等級になります。
茶葉が細かくなるため、お湯を注いだ時に、フルリーフと比べて速く水色が茶色になり、紅茶の成分が抽出されます。
そのため、強い味わいと濃い色合いが特徴で、主にブレンドティーやティーバッグの製品でよく使用されます。
ブロークンの中での等級について
ブロークン・オレンジ・ペコー
[ Broken Orange Pekoe ( BOP ) ]
- オレンジ・ペコーのみの茶葉を細かくカットし、フィルターを通して残った粒の大きい茶葉になります。
この中には最も若い新芽の部分も多く含まれています。
一般には強めの味わいで、色も濃く、茶葉の淹れ出し時間が短い特徴があります。
ブロークン・オレンジ・ペコー・ファニングス
[ Broken Orange Pekoe Fannings ( BOPF ) ]
- ブロークン・オレンジ・ペコーをフィルターに通して落ちた茶葉で、ブロークン・オレンジ・ペコーより更に小さい茶葉になります。
そのため、茶の香りや風味が速やかに抽出され、色は濃く、茶の力強い風味が特徴です。一般的には、ティーバッグの原料として使用されることが多いです。
ブロークン・ペコー
[ Broken Pekoe ( BP ) ]
- ペコーのみの茶葉を細かくカットし、フィルターに通してサイズを整えたもので、 ブロークン・オレンジ・ペコーよりも粒は大きめ。
ブロークン・ペコー・スーチョン
[ Broken Pekoe Souchong ( BPS ) ]
- ペコー・スーチョンのみの茶葉を細かくカットし、フィルターに通してサイズを整えたもので、ブロークン・ペコーよりは粒が大きめ。
ファニングス
[ Fannings ( F ) ]
- 上記の等級で落ちた茶葉を更に細かいフィルターに通して残った細かい茶葉になります。
そのため、お湯を注いだ時に、紅茶の風味や香りが速く抽出され、濃い色の紅茶ができます。
そしてファニングスは主にティーバッグの中に使用され、茶葉が袋の中で簡単に拡散し、紅茶をすばやく淹れることができます。
ダスト
[ Dust ( D ) ]
- すべてのフィルターを通り抜けて落ちた、一番細かいサイズの茶葉になります。
そのため、お湯を注いだ時に、水との接触が速く、急速に紅茶を抽出できる特性があります。
そして紅茶の香りや風味が強く出やすいため、主にティーバッグで使用されて、迅速に濃い色合いのを楽しむことができます。
3.紅茶の茶葉に付加価値を加えたり、品質を示す記号について
茶葉の等級に更に付け加えられる栄誉の記号
こちらは、上記のサイズや茶葉の分類を示すものとは別に、ブランドや生産した茶園によって、品質だったり茶葉に付加価値を加える、別の意味を持つ記号を紹介します。
これはあくまでも一部ですので、また新しい記号がわかりましたら更新します!
スペシャル
[ Special ( S ) ]
- 特別に選別された茶葉にのみ使用される記号
ファイン 又は、フラワリー
[ Fine or Flowery ( F ) ]
- ファインは、最上級で素晴らしい茶葉にのみ使用される記号
- フラワリーは、一番若い芯芽の部分を含み、花のような香りのする茶葉にのみ使用される記号
ティッピー
[ Tippy ( T ) ]
- 芯芽の一番若い葉の部分(通称:チップ)を多く使用した茶葉にのみ使用される記号
ゴールデン
[ Golden ( G ) ]
- 金色の芯芽(ゴールデンチップ)を使用した茶葉にのみ使用される記号
*ゴールデンチップとは、元は銀色の産毛に覆われた芯芽に紅茶をかけて、芯まで紅茶が染み込み、金色な状態になるまで加工した特別な茶葉のこと。
ナンバー1
[ No.1 ( 〇〇〇1 ) ]
- このナンバー表記は、その種類の茶葉の中でも最も品質が良いものを示す時もあれば、春摘み(ファーストフラッシュ)や夏摘み(セカンドフラッシュ)などの摘採したシーズンを示す時があり、これはブランドや茶園によって意味が異なります。
おわりに
「紅茶で使われる茶葉の等級(グレード)について解説」シリーズ。
今回は、紅茶の茶葉として加工された際につけられる等級の名前や特徴について解説しました。
ぜひ、次回も楽しみにしていただけると嬉しいです!

