「私たちが“堕ちる”ことでしか見えなかった“光”があるとしたら?」
試練や過ちを通して、かえって真理に近づくことがある。
神の正義と人間の限界、その狭間にこそ、救いへの道があるのかもしれません。


Message 25 :ヨハネによるこの主題の啓示
本文
「見よ、わたしは戸の外に立ってたたく。誰でもわたしの声を聞いて戸を開けるなら、わたしはその人のところに入り、彼と共に食事をし、彼もまたわたしと共に食事をするであろう」
──『黙示録(ヨハネの黙示録)』3章10節より
すなわち、こういうことです。
「わたしの救いを信じ、忠実に愛してくれる者よ、見てごらんなさい。
あなたを助けたいと願いながら、わたしはあなたの心の聖所の前で待っています。
あなたの良心の内にある自己認識を見つめながら、記憶の息吹を通してあなたの霊に語りかけ、ノックしているのです。
それは、あなたの善意が目覚め、わたしを迎え入れてくれるようにと願ってのことなのです。
そして、もしもわたしを畏れる忠実な心がそのノックを聞いてくれるなら、わたしはその人のもとに入り、彼を抱擁し、共に食卓につくでしょう。
彼がわたしに差し出すのは、彼自身──その善き行いによって味わい深くなった、魂そのものの甘美な味わいなのです。
ゆえに彼もまた、わたしの内にある「いのちの糧」を受け取るのです。
なぜなら彼は、「正義を愛する者にいのちをもたらすもの」を愛しているからです。」
キーワード解説
🔹 1.「神は“心の扉”の前に立っている」
- 神は人間の自由意思を尊重し、強制的に入ろうとはされません。
- 「戸を開く」ことは、自発的な信仰と内面的な応答を意味します。
🔹 2. 「ノックは“記憶”を通して響く」
- 神の呼びかけは、日常の出来事やふとした思い出、内省の瞬間を通して私たちの記憶に現れます。
- これは「霊の目覚め」の前触れであり、魂の深層への呼びかけでもあります。
🔹 3. 「良心は神との出会いの聖所」
- 神は、人の良心と自己認識の場でその人を見つめています。
- 「あなたの中の正義感や誠実さに、わたしは語りかけている」と示されます。
🔹 4. 「信仰とは“神を迎え入れる行為”」
- ただ信じるだけでなく、実際に“扉を開ける=神を招き入れる”ことで信仰が具体化します。
- その行為こそが、神との親しい交わりの始まりです。
🔹 5. 「善き行いは神への“ごちそう”」
- 人が神に捧げるのは贖いではなく、善き意志と日々の行動という“甘美な味わい”そのもの。
- 信仰が行いとなり、神との霊的な食卓を共にする糧となります。
🔹 6.「正義を愛する者には“いのちの糧”が与えられる」
- 神は、正義や誠実、愛をもって歩む者に、永遠のいのちの糧(spiritual nourishment)を与えます。
- この糧は、魂を養い、神とひとつに結ばれるための聖なる贈り物です。
Message 26 :アダムが追放された後、神は楽園を閉ざした
本文
しかし、あなたが見るように──
アダムとエヴァが楽園から追放された後、その地には輝く光の栄光が包むように現れました。
というのも、彼らが過ち(罪)を犯したことにより悦びの場(楽園)を後にしたとき、神の威光と力がその場を覆い、そこにあったあらゆる汚れや霊的な感染の痕跡を取り除いたのです。
そして、神の栄光によってそこは堅固に守られ、それ以降はいかなる侵入者によっても触れられることのない聖域となりました。
この出来事はまた、「かつてその場所で起きた過ちが、いつの日か神の憐れみと慈しみによって贖われる」ということを象徴的に示しているのです。
キーワード解説
🔹 1.「楽園の追放」——人類の自由意志とその代償
- アダムとエヴァが楽園から追放されたのは、「善悪を知る実」を口にし、神の戒めに背いたため。
- これは神との親密な関係から人間が離れることを象徴し、自由意志の選択がもたらした結果でもある。
🔹 2. 「輝く光(luminous splendor)」——神の栄光による浄化
- 神は、人間が去った後の楽園を「輝く光」で包み、霊的な穢れや汚れを完全に浄化された。
- この光は神の威厳と清めの力を象徴し、聖域の再設定を意味する。
🔹 3. 「汚染(contagion)の除去」——罪の痕跡を残さない神の徹底性
- 神は単に楽園を閉ざすのではなく、「罪による汚れ」そのものを完全に除去した。
- これは、神の御前には“完全な清さ”だけが許されることを示す。
🔹 4. 「栄光による防御」——神聖なる領域の保護
- 楽園は神の栄光により堅固に守られ、いかなる侵入も許されなくなった。
- これは、人間の勝手な欲望や堕落から神聖な場所を守るという神の意志を表す。
🔹 5. 「贖いの予告」——慈しみと憐れみによる再生の約束
- 神は過ちの場を清めただけでなく、「いつの日かその罪を贖う」と示されている。
- これは、将来における“救い主の出現”を暗示しており、神の慈愛に満ちたご計画の一部。
🔹 6. 「場所の記憶」——神は“場”そのものを清めて記憶として残す
- 過ちがあった場所を破壊せず、光で守り、未来の贖いのためにとっておいた。
- それは、人間の罪にもかかわらず、神が“希望の回復”を忘れていないという深い意志の表れ。
Message27:「被造物は、人間が神に背いたことにより、彼に敵対した」
本文
かつて大いなる静けさの中にあった世界のすべての要素(四大元素)は、人間が神に背いて不従順を選び、安らぎを捨てて混乱へと踏み込んだとき、激しい動揺へと変わり、恐るべき兆候を示すようになりました。
人間のために創造されたこの被造物は、人間が自らを堕落させたことで、多様かつ強烈な形で人間に敵対し始めました。
それは、堕落した人間を抑止し、目を覚まさせるためだったのです。
このことが意味するのは──
人間は「喜びの園(楽園)」という場所で神に対する反逆者となったため、本来人間に仕えるために従わせられていた被造物が、いまや人間に反旗を翻すようになったということなのです。
キーワード解説
🔹 1.「四大元素の『動揺』」
- 本来、地・水・火・風などの自然元素は、調和と秩序のもとに静穏な状態で存在していた。
- しかし、人間の不従順によって、それらは「激しい動揺(agitation)」と「恐怖の兆候(horrible terrors)」へと変貌した。
🔹 2. 「人間の反逆と秩序の崩壊」
- 神の命に背いた「不従順(disobedience)」は、創造された秩序の根幹を揺るがす行為。
- 楽園という“神との調和の場”で反逆したことで、被造物もその影響を受ける。
🔹 3. 「被造物の『敵対化』」
- かつて人間のために創られ、仕える立場にあった自然界(被造物)が、人間に反発するようになった。
- これは自然災害や動植物との調和が乱れる象徴としても解釈される。
🔹 4. 「『堕落』とは秩序からの逸脱」
- 「人間が自らを堕落させた」とは、神の意図から離れ、自らの選択で混乱の領域に踏み込んだことを指す。
- 神の秩序に背くことで、人間は自然界からの保護を失った。
🔹 5. 「被造物による『目覚めの警鐘』」
- 自然界の敵対的な変化は、単なる罰ではなく「目覚めさせる力」。
- 人間が己の過ちに気づき、謙虚に神の秩序へ戻るよう促している。
🔹 6. 「『支配』から『共生』への問いかけ」
- 創世記的には人間は被造物に対して支配権を与えられていたが、ここでは支配ではなく、関係性の破綻と回復の必要性が示唆されている。
- 被造物との調和こそが、真の支配=神に似た存在としての在り方なのかもしれない。
🌿 まとめ|魂の扉をひらくとき、創造の秩序は再び息を吹き返す
Message25〜27では、「神の呼びかけに応える心」「楽園喪失後の神の浄化」「創造界と人間の関係の変化」という3つの視点から、神と人間、そして自然界との深い霊的つながりが描かれています。
神は今も私たちの心の奥に宿る“至聖所”の前に立ち、静かにノックを続けています。
そしてその扉が開かれるならば、魂は再び神と共に“いのちの食卓”を囲む喜びを得るのです。
しかし──
かつて楽園にて与えられていた祝福は、人の不従順によって失われました。
神は楽園を光で覆い、穢れを浄め、再び人がそこに触れられぬよう閉ざしました。
それは「破られた秩序」を再生へ導くための神の配慮であり、いつか憐れみと慈しみのもとに再び開かれることを約束する印でもありました。
さらに、人の罪によって自然界──本来人間に仕えるはずだった被造物たちは、恐怖と混乱を帯び、人に逆らうようになりました。
それは、人間の霊的な堕落が、創造全体の調和を乱すという神秘を物語っているのです。
✨ 浮かび上がるテーマたち
- 🔹 神は「心の祭壇」に立ち、静かにあなたを待っている
- 神は強制ではなく、呼びかけという形で私たちを導こうとされます。
- 良心、記憶、霊的な感受性──それらを通じて神の“ノック”に気づくなら、魂は神との交わりの中で深く癒されていきます。
- 🔹 楽園が閉ざされたのは、終わりではなく“浄化”の始まり
- アダムとイヴの追放後、神は楽園を「光」で包み、穢れを断ちました。
- これは、罪がそのまま放置されるのではなく、いつか赦され、回復されるべきものとして、神の栄光のうちに保たれたというしるしです。
- 🔹 自然界は“霊的な鏡”──人間の姿を映し出す
- 人間が神に背いたとき、自然もまた人間に背を向けました。
- かつては平穏だった地・火・水・風といった元素が混乱し、人間に対して脅威となる存在へと変化したのです。
- 霊の秩序が乱れると、物質世界もまた不安定になる──その深い象徴がここに示されています。
- 🔹 秩序の回復とは、“神との関係”を整えること
- すべての癒しと調和の起点は、神との交わりを取り戻すことにあります。
- 神の声に耳を傾け、心の扉を開くとき、創造の秩序は再び整い始め、魂もまた“真の安らぎ”に包まれるのです。
✨Vision II:「創造と堕落」に添えられた33のメッセージ
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【メッセージ目次一覧】
Session.1 天使の忠誠とルシファーの堕落、地獄の創造
Message 1~3 誇りと忠誠の狭間で
Message 4-6 地獄・堕落・神の秩序
Session.2 地獄の存在、悔い改めの重要性、悪魔の欺瞞、結婚の神聖さ
Message 7-9 悔い改め・欺き・原罪
Message 10-12 誘惑・結婚・創造
Session.3 欲望の制御、近親婚の禁止、キリストによる償いの役割
Message 13 結婚・欲望・悔い改めと救い
Message 14-15 罪なき御子と魂の救い
Message 16-18 神の秩序と血の尊厳についての教え
Session.4 結婚における成熟と秩序、性の倫理、純潔の価値
Message 19-21 神殿の純潔と性の秩序
Message 22-24 貞潔と欲望のはざまで神とつながる道
Session.5 神のまなざしに照らされる人間の自由と責任
Message 25-27 創造の秩序と神の呼びかけ
Message 28-30 人間が試される理由と楽園の真意
Session.6 人間の救済と、謙遜と愛の重要性
Message 31-33 謙遜と愛の力で悪を砕く
※Scivias、またはヒルデガルドについては、こちらをご覧ください。
Scivias ― ヒルデガルトの神秘ヴィジョン集
※Scivias (英語版)原文:コロンビア大学https://www.columbia.edu/itc/english/f2003/client_edit/documents/scivias.html
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